海外FXのレバレッジ計算方法｜倍率の決め方と計算シミュレーションも紹介

海外FXでは、400倍以上の高いレバレッジをかけた取引ができます。数千倍のレバレッジをかけられる海外FX業者もあります。

国内FXのレバレッジは最大25倍までなので、海外FXは最大レバレッジが高いことが魅力です。レバレッジは高ければ高いほど証拠金が少なくて済むほか、大きなリターンが見込めます。

本記事では、海外FXを利用するにあたり知っておきたいレバレッジについて詳しく解説。レバレッジ計算方法をはじめ、FX初心者の方に向けたレバレッジに関する基本情報も解説します。

FXのレバレッジとは【基本情報】

FXではレバレッジをかけて自己資金以上の取引が可能です。

国内FXのレバレッジは25倍までしかかけられない

国内FXは、金融庁の定めにより最大レバレッジ25倍までと決めらています。これは日本の金融庁の定めたルールであるため、国内会社は自由にレバレッジを引き上げられません。

国内FXのレバレッジは最大25倍までに規制されています。

たとえば10万円の証拠金（資金）で25倍のレバレッジをかけた場合、取引できる金額は下記のとおりです。

となり、10万円の証拠金で、250万円もの取引ができます。

国内FXではゼロカットシステムが適用されないので、顧客のリスクを低減するためにレバレッジが一律となっています。

国内FXでは残高がマイナスになると追証(追加証拠金)を支払わなくてはいけないことから、レバレッジを25倍までと制限をかけているのです。ロスカット水準を高めに設定するのとレバレッジ制限をしているのです。

海外FXは400倍以上のレバレッジがかけられる

一方で海外FXのレバレッジは最大400倍以上。最大レバレッジ3000倍や6000倍、無制限のFX業者もあります。

海外FXは会社によってレバレッジが異なります。400倍～3000倍と会社によって様々ではありますが、いずれにせよ高いレバレッジで取引可能です。レバレッジは高く設定すればするほど、思惑と反対方向に進んだ時に損失が出るスピードが速くなるリスクがあります。

たとえば10万円の証拠金で6000倍のレバレッジをかけた場合、取引できる金額は下記のとおりです。

となり、10万円の証拠金で6億円もの大きな取引ができます。

しかし、海外FXではゼロカットシステムが適用されますので、自己資金以上の損失はでません。

海外FXは高レバレッジの取引ができるので、取引のリスクは高いと考えられていますが、ゼロカットシステムにより実はリスクの低い取引ができる仕組みとなっているのです。

レバレッジが高くなると証拠金維持率は下がるので、同じ1ロットを保有した場合は高レバレッジ取引の方がロスカットリスクは上がります。

しかし、どんな相場変動に巻き込まれても損失は自己資金分で済むことから、証拠金の調整をしておけばリスクは抑えられるのです。

同じ1000万円分の通貨量でも、レバレッジが高ければ自己資金は少なくても良いです。

①は40万円の損失リスクがあるのに対して、②では2万円のリスクしかありません。

そのため、投資資金の一部を入金した状態でのハイレバレッジ取引であれば取引時のリスクは低いと言えます。

レバレッジをかけた取引のメリット・デメリット

メリット	デメリット
少額の資金で大きな取引ができる 成功したときは少ない資金で大きな利益を得られるため資金効率が良い	失敗したときは大きな損失を出して一気に資金を失う可能性がある 高いレバレッジの取引は強制ロスカットのリスクがある

レバレッジ倍率の決め方

レバレッジ倍率は自分で設定するわけではありません。

これらにより、レバレッジ倍率は決まります。

ボーナスも含めて計算される

実効レバレッジではボーナスも含めて計算されます。

海外FXのボーナスは、証拠金としての役割を果たさずにロスカット時に同時消滅するあまり意味のないボーナスがあります。

しかし、レバレッジの観点で見ると、証拠金の役割がないボーナスでもカウントされるのでハイレバレッジで高リターンが見込める仕組みです。

予告なしのレバレッジ規制がある

本記事で紹介したように、大きな選挙前や選挙期間中はレバレッジ制限がかかる場合があります。

選挙やマーケットニュースは事前に分かっているので、各FX会社のメールなどでお知らせが届きます。

しかし急なニュースなどで相場が荒れた場合は、予告なしでレバレッジ規制の可能性もあるのです。

予期せぬ相場変動は自然災害などでもあり得るので、巻き込まれないように回避していくことが重要と言えます。

海外FXのレバレッジ計算方法

前項で解説しましたが、レバレッジ倍率は自分で設定するわけではなく、取引数量と証拠金でレバレッジ倍率を調整します。

レバレッジの計算式

レバレッジ倍率を調整するための計算式は、下記のとおりです。

（為替レート×取引数量）は、取引金額のこと。

為替レートは自分で操作できないので、取引数量と証拠金でレバレッジ倍率を調整します。

①海外FXのレバレッジの計算例（取引数量を調整した場合）

証拠金は10,000円、1ドル＝100円の為替レートだと仮定して、計算式にあてはめます。

取引数量は、10,000通貨取引した場合と100,000通貨取引した場合を比較しました。

②海外FXのレバレッジ計算例（証拠金を調整した場合）

取引数量は100,000通貨、1ドル＝100円の為替レートだと仮定して、計算式にあてはめます。

証拠金は、10,000円の場合と5,000円の場合を比較しました。

このように、取引数量や証拠金により、レバレッジ倍率を調整できます。

なお、実際は為替レートは随時変動しているので、為替レートの変動でレバレッジ倍率も変動します。

複数のFX取引をする場合の実効レバレッジ計算方法

FXでは複数の取引を同時に行うことがありますが、この場合、全取引の合計金額でレバレッジ倍率（＝実効レバレッジ倍率）を考えることが大切です。

複数の取引を同時に行う場合、1回の取引よりも実効レバレッジ倍率が高くなります。

上記の取引を1回行う場合と2回行う場合のレバレッジを計算して比較してみましょう。

このように、1回の取引と比べて、複数回取引をしたほうが、実効レバレッジ倍率は高くなります。

海外FXでレバレッジのリスクを抑えるためのポイント

海外FXは、高いレバレッジをかけて取引できることがメリットですが、一方で損失を負うリスクや強制ロスカットのリスクもあります。

さいごに、これらのリスクを抑えるためのポイントも、押さえておきましょう。

低いレバレッジから取引する

高いレバレッジで取引すると、少額の資金でも大きな利益を得られる可能性がありますが、一方で大きな損失を出すリスクも伴います。

特にFX初心者であるほど、売買の適切なタイミングを逃してしまうなど、失敗のリスクが高くなるので、いきなり高いレバレッジでの取引はおすすめできません。

まずは低いレバレッジから取引を始めて、慣れてきたら高いレバレッジでの取引に挑戦してみてはいかがでしょうか。

証拠金は多めに預けておく

口座資金に余裕を持っておくことも大切なので、はじめのうちは少ない証拠金での取引がおすすめです。

口座資金が必要証拠金を下回ってしまうと、強制ロスカットや追加証拠金の支払いリスクがあります。

そのリスクを避けるため、口座資金は多めに預けておきましょう。

少ない取引数量から始める

前述していますが、取引数量を多くすると実効レバレッジ倍率が高くなります。

高いレバレッジでの取引はリスクを負うため、まずは少ない取引数量にして、低いレバレッジでの取引から始めましょう。

粘らずに損切りをする

損失が出ている取引の場合、「そのうち相場が戻って利益になるまで待とう」と粘ると、さらに損失を増やしてしまうことが多いです。

これ以上大きな損失にならないように、「損切り（ストップロス）」をして、早めに通貨を売買して損失を確定させることが大切。

特に、レバレッジをかけた取引は、損失が増えるスピードも速いです。

海外FXでは、逆指値注文（ストップ注文）を使って自動で損切りすることもできます。リスクを避けるためには、逆指値注文をすることも1つの手段としておすすめです。

海外FXのレバレッジ計算方法のまとめ

海外FXは高いレバレッジをかけることができることが大きな特徴。しかし、レバレッジは自分で設定するわけではなく、取引数量や証拠金によって調整するので、レバレッジの計算方法を理解しておくことが大切です。

また、高いレバレッジをかけると、強制ロスカットや一気に損失を負うリスクもあるので、計算しながらレバレッジを調整して、初めは低いレバレッジから取引を始めましょう。