FXを始めるにあたって、国内FXと海外FXで迷う方は多いでしょう。
国内FXと海外FXには大きな違いがあるので、選定の際にはそれぞれの違いをよく知る必要があります。
本記事ではそんな、国内FXと海外FXの違いについてルールや特徴を詳しく解説していきます。
海外FXと国内FXの違いを比較
以下は、海外FXと国内FXの違いを表にしたものです。
海外FX | 国内FX | |
安全性 | △ | ◎ |
スプレッド | 広め | 狭い |
ボーナスキャンペーン | 豊富 | 少ない |
最低投資資金 | 少額 | ある程度の資金力が必要 |
レバレッジ | 高い | 低い |
国内FXは私たち日本人になじみのある企業が運営しています。
- DMM FX
- YJFX(yahoo!)
- GMOクリック証券
- 松井証券FX
- LINE FX
など
それに対して、海外FXはなじみのない海外企業が運営している会社が多いです。
国内FXをおすすめする人
以下のような方には、国内FXがおすすめです。
- 安全性の担保されたFX取引をしたい人
- 会社ごとのサービスを使いたい人
- スプレッドの狭い環境で取引したい人
国内FXでは、独自の自動売買システムなどのサービスを提供している会社が多いです。
そのため、会社ごとのサービスに魅力を感じたならば使ってみるのも良いでしょう。
また、安全性に関しては日本在住者にとって国内FXは申し分ありません。
高い安全性の中で取引したいという方は、国内FXでの取引を始めてみましょう。
海外FXをおすすめできる人
以下のような方には海外FXをおすすめします。
- 少ない投資資金で大きな利益を得たい人
- ボーナスを使った取引をしたい人
- 豊富な銘柄で取引をしたい人
- MT4やMT5を使った取引をしたい人
海外FXではほとんどの会社でMT4での取引をすることになります。
国内FXではMT4が使えない会社が多いので、自作インジやEAを使いたい方は海外FXで取引をするといいでしょう。
また、海外FXの強みは少額でも大きな利益が見込めるという点です。
豊富なボーナス制度や高いレバレッジを活かすことで、投資初心者でもビギナーズラックで大きなお金を稼げる可能性があります。
国内FXのメリット・デメリット
国内FXのメリット・デメリットは以下です。
それぞれ詳しく解説していきます。
安全性が高い
国内FXは金融庁の認可がないと営業できません。
日本の金融庁は世界的に見てもかなり厳格なルールを持っているので、どの会社を使っても安全性が高いです。
- 日本を代表する大手企業の運営
- 国内銀行送金のみ
- 信託保全の適用
上記のような事も国内FXの安全性が高い要因と言えます。
信託保全とは、万が一会社が潰れたり破綻してしまった場合でも顧客資産を返金するという制度です。
海外FXでも適用される会社はありますが、割合で見るとそれほど多くありません。
また、日本の会社なのでお金のやり取りは当然国内銀行経由で完結します。
レバレッジが最大25倍までしかかけられない
海外FXは、最大レバレッジが400倍~3000倍とかなり高いです。
それに対して国内FXは25倍までと金融庁のルールで定められています。
USD/JPY110円の時10万通貨を保有
国内FX→(110円×10万)÷25=44万円
海外FX(1000倍の会社)→(110円×10万)÷1000=1万1000円
国内では必要証拠金44万円なのに対して、1000倍かけられる海外FXでは1万1000円ほどの証拠金で取引できます。
国内FXは、ある程度のロット数量を持つのに多くの証拠金が必要となるのです。
ゼロカットシステム
相場の急変動でロスカットが間に合わなかった場合、口座残高がマイナスになっても追証を会社が払うシステム。
国内FXでは残高がマイナスになってしまった場合、追加の証拠金を払う必要があります。
海外FXでは追証分を会社が補填してくれるので、マイナス分の支払い義務がありません。
国内FXはロスカット水準が高めorレバレッジの制限によって顧客のリスクを低減しています。
スプレッドが狭い
国内FXは海外FXに比べても狭いスプレッド環境で取引ができます。
海外FXではUSD/JPYで1~2pipsほどのスプレッドが発生しますが、国内FXでは0.2pipsほどの水準で取引できる会社が多いです。
以下は、人気の海外FXと国内FX会社のスプレッドを比較したものです。
FX会社 | XM(海外) | DMM FX(国内) |
USD/JPY | 1.6pips | 0.2pips |
EUR/JPY | 2.6pips | 0.5pips |
GBP/JPY | 3.2pips | 1.0pips |
海外FXに比べると、国内FXはかなり狭いスプレッド水準となっています。
海外FXではECN口座といったスプレッドが狭い代わりに手数料がかかる口座がありますが、国内FXでは手数料なしで取引可能です。
DD方式を採用している
海外FXのほとんどはNDD(Non Dealing Desk)方式を採用しているのに対して、国内FXはDD(Dealing Desk)方式を採用しています。
DD方式
顧客資金が市場に流れない制度。
NDD方式ではインターバンク市場のレートにFX会社がスプレッドを上乗せして会社の利益とする。
海外FXでもDD方式の会社はありますが、多くの会社でNDDを採用しています。
NDD方式→ディーラーの仲介がない
DD方式→ディーラーの仲介がある
NDD方式のようにディーラーの仲介がないと、市場価格がそのまま反映された取引ができます。
DD方式ではインターバンク市場と直接つながっていないので、自由にレートの提示ができるのです。
NDD方式は市場価格にスプレッドを上乗せすることで、取引の手数料として利益を出します。
DD方式は顧客の勝ち負けがそのまま利益に影響を与えるので、スプレッドをわざわざ上乗せする必要がありません。
DD方式はスプレッドによる利益を出す必要がなく、顧客の勝ち負けが利益に直結するのです。
スプレッドの狭さは魅力的ですが、DD方式は市場レートが関係ないので不透明な取引形態とも言われています。
国内FXはMT4やMT5でなく独自ツールを提供しているので、レート操作をしようと思えば可能ですが、厳格なルールに基づいて運営されている以上その心配ないと考えていいでしょう。
取引できる銘柄が少ない
国内FXは、取引できる銘柄が海外FXに比べて少ないです。
多くの会社で20~30銘柄ほどとなっています。
それに対して海外FXでは50種類以上の通貨ペアを扱っている会社も多くあります。
また、株価指数や貴金属、商品などの豊富な投資商品でFX取引できる会社が多いです。
メジャー通貨に絞った取引であれば国内FXでも問題ないですが、マイナー通貨や他の投資商品で幅広い取引をしたい方には適していません。
追証が発生する可能性がある
国内FXは、海外FXと違って追証が発生する場合があります。
追証
追加証拠金の略称。ロスカットが間に合わず口座残高がマイナスになった場合に発生する金額を指す。
海外FXでは、口座残高がマイナスになってもゼロカットシステムと言って海外FXがマイナスを補填する制度があります。
だからレバレッジも25倍と海外FXよりも低く設定されているんだね。
その代わり国内FXは、ロスカット水準を高めにして顧客リスクを守る仕組みをとっています。
ただし必ずロスカットされるというわけではなく、相場の急変動に巻き込まれたら追加で支払いの可能性も出るので注意しましょう。
キャンペーンの条件が厳しめ
国内FXでは、会社によって豊富なキャンペーンが開催されています。
ほとんどの会社で現金でキャッシュバックが貰える制度ですが、受け取りの条件は厳しめであると覚えておきましょう。
取引量 | キャッシュバック額 |
3000万通貨 | 3万円 |
2000万~3000万通貨未満 | 2万円 |
1000万~2000万通貨未満 | 1万円 |
500万~1000万通貨未満 | 5000円 |
100万~500万通貨未満 | 1000円 |
最大3万円キャッシュバックは聞こえこそいいですが、取引量はかなり多めであると覚えておきましょう。
前述したように、国内FXでドル円を10万通貨取引するのでは40万円ほどの証拠金が必要です。
3000万通貨であればその取引を300回する必要があるので、ある程度の資金力や分析能力がないとキャッシュバックの受け取りは厳しいものがあるでしょう。
海外FXのメリット・デメリット
次に、海外FXのメリット・デメリットについて解説していきます。
国内FXとの違いについても詳しく見ていきましょう。
少額から始められる
海外FXは少額投資できる会社が多いです。
FX会社 | 最低入金額 |
XM | 500円 |
AXIORY | 5000円 |
TitanFX | 2万円 |
BigBoss | 500円 |
Exness | 100円 |
このように少額で始められる会社が多いので、お試し感覚でFXを始めることができます。
最低取引単位も1000通貨から取引できる会社がほとんどです。
最大レバレッジが高い
海外FXでは、400倍~3000倍ほどの高いレバレッジで取引ができます。
レバレッジ
自己資金以上の通貨量が保有できる制度。
1万円の証拠金に1000倍のレバレッジ→1000万円の通貨が保有できる。
FX会社 | 最大レバレッジ |
XM | 888倍 |
AXIORY | 500倍 |
TitanFX | 400倍 |
BigBoss | 999倍 |
Exness | 無制限 |
レバレッジは高ければ高いほど少ない資金で大きな利益が見込めます。
仮に証拠金が少なかったとしても高ロットの取引ができるので、資金効率が良くなる仕組みです。
1ドル100円で10万通貨を保有する場合
国内FX25倍→必要証拠金40万円
海外FX1000倍→必要証拠金1万円
同じ10万通貨を保有するのに、国内FXと海外FXでは大きな金額の差が発生します。
国内FXでは25倍以上のレバレッジで取引できないので、ある程度の資金力がないと利益を出しにくいと言えるでしょう。
無条件でボーナスがもらえる
海外FXでは、会社によって豊富なボーナス制度を提供しています。
国内FXはスプレッドによって利益が得られないので、ボーナス制度の条件はかなり厳しめです。
決まったロット数量の取引を期間内に行うというものがほとんどとなっています。
ボーナスを提供していないExnessやTitanFXでは、他の海外FXよりもスプレッドを狭くして他社との差別化を図っています。
口座開設が簡単
海外FXは国内FXよりも簡単に口座開設ができます。
国内FXでは口座開設時にマイナンバーカードが必要となりますが、海外FXでは必要ありません。
必要なのは本人確認書類や住居確認書類の写真データで、ネット上で開設手続きは完了します。
国内FXの場合、開設手続き後にユーザーログイン情報が郵送で送られてからようやく取引できるので、その日に開設してすぐ取引というわけにはいきません。
安全性に不安
海外FXはどうしても安全性に不安があると考える方も多いでしょう。
日本の金融庁のような厳格なルールで運営されているわけではないので、国内FXに比べると安全性は低いと言えます。
実際に過去には、意図的なレート操作をして顧客を負けさせていた会社や悪質な出金拒否をする会社があったのも事実です。
最近はそのような悪質な会社はほとんどないと言えますが、国内FXでは無用な心配となります。
金融ライセンス
海外における日本でいう金融庁の認可のようなもの。
海外FXはそれぞれの設立された国で保有していることから、国によって多少の制度違いはあります。
しかし、金融ライセンスを持っているという事で、ある程度の安全性は担保されていると考えていいでしょう。
税制が雑所得に区分される
海外FXの利益は雑所得に区分されるので、利益額が多ければ多いほど税率も上がります。
国内FXでは出た利益の20%ほどが税金となるので、海外FXに比べると安いです。
日本の企業が運営している国内FXの税制が優遇されるのは当然ですが、同じ金額で利益を上げた場合は海外FXの方が手元に残るお金はかなり低くなります。
海外FXと国内FXの違いまとめ
海外FXと国内FXの違いについてまとめました。
- 国内FXは金融庁の定めで運営しているので安全性が高い
- 少額で大きな利益を出したいのなら海外FXがおすすめ
- 国内FX→最大レバレッジ25倍、海外FX→最大レバレッジ400倍~3000倍
- 海外FXには追証がなく自己資金以上の損失は出ない
- 国内FXの方が税制の優遇がある
- 海外FXは安全性の高いXMが最もおすすめ
国内FXと海外FXでは同じFXでも制度が全く異なるので、自身に適した方を選択するといいでしょう。
少額でもしっかりと利益を出したいのであれば海外FX、安全性の高い取引をしたいのであれば国内FXがおすすめです。
しかし、海外FXでも本記事で紹介した3社は安全性の高い会社なので、初心者の方でも安心して始められます。
大来な利益を出せるよう、自分に合ったものを選択して始めてみよう!!
コメント