FXでは、両建てを使った手法が有効と考える方が多くいます。両建てとは、1つの銘柄に対して買いと売りのポジションの両方を保有する事を言います。
買いと売りの両方を保有するという事は、相場が一方方向に進んでも利益と損失は±0円の状態です。
- 相場が上昇→先に買いポジションを決済
- 相場が下落→先に売りポジションを決済
このように利益が出たポジションを先に決済して、残りのポジションが有利な位置にまで転換してくるのを待ちます。
転換後、先に決済した利益>後から決済したポジションの損失となれば利益が出る仕組みです。
日本人人気の高いiFOREX(アイフォレックス)でも手法として用いる方が多く、リスクを低減した手法と認知されているのです。
本記事ではiFOREX(アイフォレックス)での両建てに関する注意点や、有効な使い方を詳しく解説していきます。
iFOREX(アイフォレックス)での両建てルール
iFOREXでは公式に両建てが認められています。
そのため、iFOREX内での取引で両建てをして利益を稼ぐトレーダーは多いです。
ただし、他の海外FXとは違ってスキャルピングは禁止されているので注意しましょう。
スキャルピング
数秒~10分ほどの短時間で決済を繰り返す短期売買手法。
正式には短期売買というより、1日に10回以上といった多数の取引をすることが禁止という事です。
両建てをした時点で2回のエントリーとなってしまうので、過度に両建てをしすぎると禁止行為に抵触します。
別会社を介した両建ては禁止
iFOREXと別のFX会社を介した両建て行為は禁止行為となっており、見つかれば罰則や口座凍結などの要因となってしまいます。
- A社でUSD/JPY買い、iFOREXでUSD/JPY売り
→禁止行為 - A社でUSD/JPY買い、iFOREXでUSD/JPY買い
→禁止行為でない
海外FXではゼロカットという制度が設けられています。
ゼロカット
相場の急変動などで口座残高がマイナスになっても、マイナス分をFX会社が補填する制度
ゼロカットは顧客になんのデメリットもなく、FX会社のみが損をする制度です。
複数社を介して両建てをしてしまうと、大きなトレンドが発生した際に1つの会社がゼロカットされる懸念があります。
利益の出た方のポジションは値幅の分永遠に利益となりますが、もう一方の会社ではゼロカットによって自動的に損失を被る可能性があるのです。
その観点から、複数会社を介した両建ては海外FX共通の禁止取引として定められています。
FX会社は顧客の注文を全て監視しています。一見ばれそうにない取引方法ですが、厳しい監視体制によってすぐ発覚するので行わないようにしましょう。
複数口座間での両建ては禁止
複数口座間での両建ても、iFOREXだけでなく海外FX共通の禁止行為です。
前述したゼロカットの悪用とみなされて、両方の口座が使えなくなる可能性があります。
IPアドレスなどからの特定をされることが多く、こちらもすぐに発覚してしまうので必ずしないようにしましょう。
iFOREX(アイフォレックス)での両建て活用法
次に、iFOREXで有効となる両建ての状況や場面を解説します。
両建てをする方は以下を参考にして始めてみてください。
レンジ相場での両建て
両建ては一方方向に伸びるトレンド相場ではなく、レンジ相場で使うと有効です。
トレンド相場では、片方のポジションが大きな利益となると同時にもう一方のポジションは大きな損失が出てしまいます。
損失の出たポジションが利益方向に進むまで時間がかかるほか、その後トレンドが継続すると更なる損失を生んでしまうのです。
上チャートのように、レンジ相場内で両建てを行うと短期的で低リスクの取引が可能です。
スワップの差額を狙った両建て
両建てを使う方の多くは、スワップポイントを目的としている場合が多いです。
スワップポイント
各国の金利差で生じる報酬、低金利通貨を売って高金利通貨を保有すると金利差額が保有中毎日付与される
スワップは買いポジションと売りポジションを持つことで、利益が受け取れるかマイナスのスワップかが異なります。
2021年9月のユーロ/南アフリカランドの商品情報です。
オーバーバイト金利とはiFOREXでのスワップを指します。
1ロット保有で売り100円、買い-214円となっているので、両建てをした時点で差額の114円を支払う義務が生じてしまう状況です。
金利は各国の政策金利などで決定するため、スワップもずっと一定というわけではありません。
iFOREX(アイフォレックス)のマイページか公式HPから見てスワップの確認をしておきましょう。
iFOREX(アイフォレックス)の両建てまとめ
iFOREXの両建てについてまとめました。
- iFOREXでは同一口座での両建ては禁止されていない
- 複数口座や複数会社を使った両建ては禁止
- 両建てはトレンド相場よりもレンジ相場が有効
- スワップの動向によっては両建てで利益が出せる
両建てのメリットデメリットを解説しましたが、基本的には一方方向を狙ったエントリーがおすすめです。
資金効率がどうしても悪くなってしまうほか、トレンドの前兆などに巻き込まれると大きな損失を出してします可能性があります。