海外FXは、初心者の方でも気軽に始められる投資サービスです。
しかし、取引利益を出すには相場分析やマーケットニュースから情報を得るといったある程度の知識量が必要となります。
初心者の方ですぐ結果を出したいという方は、MAM・PAMMといった運用代行を利用するのも1つの手段と言えるでしょう。
本記事では、海外FXの運用代行の仕組みや注意点を詳しく解説していきます。
運用代行のメリットとデメリット
海外FXの運用代行は、MAMもしくはPAMMと呼ばれています。
- MAM→Multi Account Manager
- PAMM→Percentage Allocation Management Module
どちらもプロトレーダーに運用をしてもらうシステムです。
海外FXの初心者でも自身で取引をすることなく、異なるトレーダーと同じエントリーを自身の口座に反映できます。
両者にWin-Winの運用代行
MAMやPAMMでの運用代行は、プロトレーダーに運用を代行してもらい、出た利益から所定の手数料を支払います。
MAMやPAMM利用者の資金率に合わせて運用をする仕組みです。
(例)プロトレーダーが資金の10%で買いエントリーをする
Aさん(口座資金50万)→5万円で買いエントリー
Bさん(口座資金30万)→3万円で買いエントリー
Cさん(口座資金10万)→1万円で買いエントリー
このように、資金率に応じたエントリ―となるので、利用者がプロトレーダーと同じ金額を用意する必要はありません。
エントリ―後に損失が出た場合は、手数料の支払い義務は生じない仕組みとなっています。
プロトレーダーは利益と手数料を手にして、利用者は手数料を引いた利益が得られるのでWin-Winの構図となっているのです。
自動売買よりも精度が高い
MAM・PAMMは自身でエントリーするわけでなく、プロトレーダーのエントリーがそのまま反映されます。
そのため、知識の不充分なFX初心者の方でも大きな利益が見込めるものです。
自動売買(EA)は決められた売買システムによって自動エントリーが行われます。
そのため、危険な相場の回避やファンダメンタルでの分析は反映されません。
MAM・PAMMは常に人の手によってエントリーされるので、トレーダーのリアルな取引を反映できるのです。
MAMとPAMMの違い
MAM | プロトレーダーの保有ポジションやトレード過程、手法などが明確に把握できる。 |
PAM | 具体的なトレード手法は明らかにされない。トレード結果のみが反映される仕組み。 |
こう見るとMAMの方が透明性があるように感じるね。
PAMでは利益や損失のみが分かるだけで、取引のみを任せるような仕組みだよ。
信頼のできるトレーダーであればPAMでの運用でも良いですが、MAMであればより安全性の高い運用となると言えるでしょう。
運用代行を利用するメリット
次に、MAM・PAMMを利用するメリットについて紹介します・
運用代行を使う事で、以下のようなメリットが得られるのです。
- FXの知識が必要ない
- 取引の手間がかからない
- プロトレーダーの手法が学べる
FXの知識が必要ない
運用代行システムは、FXの知識がなくても利用できます。
エントリ―をするのは第三者のトレーダーとなるので、自身で相場分析をする必要がないのです。
FX取引ではチャートを見ながらチャンスを待つ必要がありますが、それすらせずにほったらかしで運用できます。
FX初心者には特に好まれそう。
取引の手間がかからない
MAM・PAMMのような運用代行は、一度設定を行っておけば後は放置するだけで自動運用されます。
FX取引は平日しか取引できないので、お仕事や学業、家事などが忙しい方で取引に割く時間がないという方も多いでしょう。
運用代行を利用すれば、自身でチャートを見てエントリーしなくても、勝手に売買が行われます。
そのため、普段FXに割く時間がない方でも利益が見込めるのです。
トレーダーの手法が学べる
MAMを使った運用代行であれば、プロトレーダーの手法が学べます。
FXのトレーダーはそれぞれ様々な手法を持っていますが、MAMではそれが公開されるので、自身の裁量トレードにも活かせるのです。
海外FXの初心者が、手法を1から見つけるのはとても時間のかかる作業です。
多くの方は手法を試して精度を上げたり、バックテストから過去勝率を算出して手法の確立をします。
MAMを使った運用であればすぐにプロの手法を吸収できるので、これからFXを学びたい方や今勝てなくて悩んでいる方に最適です。
運用代行を利用するデメリット
私も早速始めてみようかな!
- 元本割れのリスクがある
- 詐欺業者が多い
- トレード技術が向上しない
- 手数料がかかる
- 自身のタイミングで運用停止できない
- 利用できる会社が限られている
元本割れのリスクがある
運用代行は、プロトレーダーの手法が反映されるからといって必ず利益が出るものではありません。
FXのトレーダーは勝ち負けを繰り返して利益を積み上げています。
ネットやSNS上で勝率90%!や高い利益率を開示しているもの多いですが、実際に高い勝率を出しているサービスは少ないと覚えておきましょう。
直近で元本割れしたからといって運用を辞めてしまうと、その後勝ち越した際にもったいない判断をした事になります。
あくまでも長期的な運用を視野に入れておきましょう。
プロが運用するからといって多額の入金をするのは危険です。必ず勝つことが保証されたものではないので、少額でコツコツと運用しましょう。
詐欺業者が多い
投資の世界には知識のない方や、お金を稼ぎたいという欲を持った方を騙す詐欺業者が多く存在します。
それは海外FXの運用代行でも同じです。
MAMやPAMMは本来プロトレーダーが運用をするものですが、中には手数料目的で素人が運用をしている悪質なものもあります。
でもそういった悪質な業者はどうやって見分けたらいいのかな?
- 嘘偽りのない過去勝敗を開示している
- 履歴の結果がデモ口座ではない
- 開示している利益率や勝率が高すぎない
- MAMで手法の公開をしている
悪質な詐欺業者は、高勝率を謳って言葉巧みに騙してきます。
デモ口座の履歴などで、たまたま連勝している情報を見せてくる場合もあるので注意しましょう。
トレード技術が向上しない
運用代行は自身の手でエントリーをしないので、トレード技術が向上しません。
FXで結果を出したいのであれば、運用代行を使う傍ら自身での裁量トレードを行って知識を身に付けることが重要です。
ただ、かなり強い手法であればそれをわざわざ人に教えたりしますか?
MAMで手法を開示しているトレーダーは、自身の手法の中でもそこそこの手法を開示する傾向にあります。最も強い手法は人に開示せずに、自身の裁量だけで活かす場合が多いです。
本当に強い手法というのは、自身で見つけていくしかないという事です。
運用代行だけでFXをすると、仮に資産は増えたとしても知識量は増えないので注意しましょう。
手数料がかかる
MAMやPAMMの手数料は高額である場合が多いです。
出た利益からに支払うので、仮にマイナスとなったら手数料無料となります。
そのため、リスクはかなり低いと考える方が多いです。
しかし後々支払う税金のことを考えると、必ずしも安い手数料ではないと認識しておきましょう。
運用代行の手数料が利益の20%である場合
利益100万円‐手数量20万円=手元に残るお金80万円
→出た利益の100万円が課税対象となる
上記例のように手元には80万円しか残っていないのに、課税対象は100万円にかかると手元に残るお金は減ってしまいます。
勝率の高いトレーダーであればあるほど、かかる手数料も多くなるので注意しましょう。
自身のタイミングで運用の停止ができない
PAMやMAMは自身のタイミングで運用の停止ができません。
通常1ヶ月間のロックアップ期間が設けられており、その期間内は必ず運用をしないといけない決まりとなっています。
ロックアップ期間は自由に出金することもできないので、気軽な気持ちでは始めないようにしましょう。
利用できる会社は限られている
運用代行は全ての海外FXでできるわけではありません。
会社によっては、MAM・PAMM専用の口座が提供されていない会社もあります。
じゃあ、自分の好きな会社で始めるってことはできない可能性があるんだね。
MT4やMT5から反映させるコピートレードやEAであれば多くの会社で利用できますが、運用代行の特別な口座は提供している会社の方が少ないです。
運用代行におすすめの海外FX業者
次に、運用代行を始めるのにおすすめの海外FX業者を紹介します。
運用代行に興味がある方は、以下で紹介する会社を参考にして始めてみましょう。
HFM
HotForexでは、運用代行用の口座が提供されています。
- HotForexのPAMM口座orHFCOPY口座(PAMM)の開設
- 口座に資金を入金
- ストラテジープロバイダーを選択
- 運用開始
※2021年7月現在、日本在住者のPAMM口座開設は停止中です。HFCOPY口座(PAMM)は開設可能となっています。
ストラテジープロバイダーとは、運用代行をしてもらうプロトレーダーを指します。
口座開設と入金後に選択をして、直ぐに運用が可能です。
BigBoss
BigBossでは、独自のMAM口座が提供されています。
- プレミア口座の紹介者から申請を受ける
- 申請後にプレミア口座の開設
- 資金を入金
- 運用開始
BigBossのプレミア口座(MAM)はあくまでも運用に使う口座のため、紹介者(運用してくれるトレーダー)は自身で探す必要があります。
口座を提供しているだけで、BigBoss側からの紹介などはないので注意しましょう。
公式HPからプレミア口座の開設はできず、紹介者からの紹介と申請がないと開設できません。
運用代行に関するよくある質問
次に、海外FXの運用代行に関するよくある質問を紹介します。
利用を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
運用代行は違法なのか?
PAMやMAMMの利用は違法ではありません。
海外FXでは各会社での金融ライセンスに基づいた運営をしています。
これが日本の金融庁の定めとなると、運用代行は明確に禁止されている違法行為です。
- 国内FX→運用代行は違法
- 海外FX→運用代行の利用は問題ない
必ず稼げる?
プロトレーダーによる運用とはいっても、必ず勝てるといった保証はないです。
ましてや悪質な業者のMAMやPAMMを利用すると、利益どころか大きく資金を減らしてしまう可能性もあります。
利用するにしても、信頼できるトレーダーや業者を選択するようにしましょう。
手数料は一律?
MAMやPAMMの手数料は、利益額に応じて算出されるケースが多いです。
トレーダーによりますが、利益の10~30%ほどが一般的となっています。
口座の運用とはいっても、トレーダーが利用者の口座にログインをするわけでは無いので、入金した資金が盗まれるといった心配はありません。
海外FXの運用代行まとめ
海外FXの運用代行についてまとめました。
- プロトレーダーが利用者の資金を運用する制度
- 必ず勝てる保証はなく元本割れのリスクもある
- 利用料は利益の10~30%ほど
- 海外FXで運用代行口座がある会社は少ない
- 国内FXでの運用代行は違法行為
運用代行は便利なサービスではありますが、信頼のできない業者やトレーダーに資金を託すのは危険な行為です。
安心して利用するには信頼のできる紹介者探しから始めてみましょう。
また、最終的には自身で勝てるようになることが重要となるので、運用代行を利用しながら自身でもトレードの知識を身に付けていきましょう。
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